スペースX者、米軍事衛星の打ち上げ勝ち取る

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人類火星移住計画で話題のスペースX社が大手航空宇宙メーカー2社(ボーイングとロッキード・マーティン)が独占していた米国の軍事衛星の打ち上げを奪い取りました。

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では、何故これまで米軍の軍事衛星打ち上げは大手2社に独占されていたのか?
どうして2002年にイーロン・マスクによって設立された新興企業のスペースX社がその独占をやぶることができたのか?
それについて説明していきたいと思います。

 

軍事衛星とは軍事目的に使用される人工衛星の事です。
軍事衛星には米国防総省の下にある機関、米国家偵察局が保有している偵察衛星(スパイ衛星)や米空軍が運用を担っている全地球測位システムGPS、通信衛星、早期警戒衛星などがあります。

 

これらの軍事衛星・政府系衛星を打ち上げるための新しいロケット開発依頼を米国内の航空宇宙メーカーに依頼したのが始まりです。
米国内の航空宇宙メーカーからボーイングとロッキード・マーティンの2社が選ばれ米空軍からの資金を得てロケットを開発。その後2006年に両社それぞれ半々の出資でロケット打ち上げを専門とした会社ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)を設立。
米空軍はULAを優遇し、ほぼ全ての軍事衛星の打ち上げをULAに任せていました。
またULA以外に軍事衛星の打ち上げに使える大型ロケットを持っている企業もなかったので事実上、米国の軍事衛星の打ち上げはULAが独占しているということになっていたそうです。

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ところが2010年に軍事衛星を打ち上げられるほどの大きな能力のロケット「ファルコン9」をスペースX社が開発。

だが米空軍からロケットの性能や信頼性などの厳しい審査を受け認証を得ないと軍事衛星の打ち上げには使えないのでスペースX社は2013年からファルコン9の認証を得るための必要な手続きをはじめ、2014年には「ULAによる軍事衛星打ち上げの独占は違法である」と合衆国連邦請求裁判所に提訴した。

 

これは法廷外でも議員や業界関係者などを巻き込んだ大論争となったそうだが1機あたりの打ち上げコストが従来のロケットの半額~7割ほど。再使用することで更に低いコストとなるファルコン9のアピールと何よりULAによる独占がそもそも不当であり、この提訴は他の企業にも競争の機会を与える意味があると主張し2015年1月に和解しスペースX社は訴えを取り下げた。
同年9月に米空軍がGPS-III 2号機の打ち上げ入札を開始したがULAは入札を辞退した。(理由はULAはロシアのロケット・エンジンRD-180を使用していたのだが米露関係の悪化によりRD-180の使用を禁止したため)
そのため過去の実績と信頼性のあるULAのロケットよりファルコン9のコストの安さを重視し高く評価したことからスペースX社が不戦勝に近い形で勝利した。
また米空軍だけでなくNROからも衛星打ち上げを取り付けた。

 

今回、独占されていた衛星の打ち上げをスペースX社が打ち破ったことで今後のロケットビジネスに大きな変化がありそうですね。
またスペースX社といえば火星移住計画。
こちらの続報も楽しみです!


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